未経験で税理士事務所への就職・転職を考えている方へ。
「どんなスキルが必要なのか?」
「実際残業は多いのか?」
「そもそも、自分は向いているんだろうか?」
気になることって、たくさんありますよね。
そんな中、私も税理士事務所に転職して、2年ほどが経ちました。
実際に働いてみて、感じたことなどをお話していこうと思います!

結論から言うと、と~っても大変でした☺
追記:2020年6月末で退職しました!わーい!
- 税理士事務所で働くためのスキル
- 実際の業務内容
- 1年の業務の流れ
勉強が嫌いなら、やめておいた方がいい
税理士事務所で働く際に必須なのは、「自分で勉強する力」です。
未経験で働くとなると、
- 税金の種類
- 資料を見て自分で仕訳
- 消費税の仕組み
- 申告書の作り方
- 給与計算の仕方
- 各種届出の出し方
などの基本知識に加えて、
- 会計ソフトの使い方
- その事務所ならではのやり方
など、覚えることが山のようにあります…
勉強ができないと、まずこの山を越えることができません。
私も入所した当初は、仕事の振り返りノートを作りつつ、
- 税金の種類
- 消費税の仕組み
- 節税方法
- 領収書を経費にする方法
といった本を毎日読んでいました。
最悪勉強が苦手でも、本が読めればなんとかなります。
私も入ってすぐの頃は、

ゲンセンチョウシュウって何…?
レベルの無知でしたが、(笑)
そのあたりは『これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール』という本を読んで助けてもらいました。
勉強が苦手で本も読めない、という方は正直厳しいと思います。
税理士事務所では、実際何をしているのか
税理士事務所の求人には
「税理士補助」
と載っていることが多いですが、その中でも勤務形態によって、担当業務が変わってきます。
そこで確認しておきたいのは、
- 顧問先を持って、直接税務相談などを行う「担当者」(外勤者)
- 担当者の補助業務を行う「補助者」(内勤者)
どちらでの勤務になるかです。

担当勤務によって業務量も何もかもが変わるので、しっかり確認しておいてくださいね!
1.担当者の業務内容
基本的に直接お客様を担当し、問い合わせの対応など、外勤がメインになります。
- 税金を少なくする節税法について
- 銀行融資を受けたい
- 高額な資産の購入を検討している etc…
社会保険の加入が~、エアコン買ったんだけど経費にしていいか~、役員報酬変えたいんだけど~、……問い合わせ内容は様々です。
…と、いうところで、なかなかの量の勉強と知識量が求められます。
また、回収した資料を基に会計データを作成し、そこから経営アドバイスを行うのも担当者の仕事。

作業用に機械を購入予定なんですね!税額控除を受けられるものもあるので、一旦販売者に確認してみてくださいね。
なんていったところ。
ただいずれにしても、入ってすぐ求められるものではありません。
まずは会計データの入力や申告書の作成から覚えていき、徐々に先輩と客先に出始める、という流れが割と一般的です。(その事務所にもよりますが……)
2.補助者の業務
基本的に、担当者から仕事を振られて業務します。
- 会計ソフトへの仕訳入力
- 各種申請書類の提出(青色申告届出や簡易課税の届出など…)
- 給与計算
などなど。
お客様との直接のやりとりは、ほぼないか、全くありません。
それなら勉強はたいして必要ないのか?と言うと、そんなことは全くありません。
- 仕訳の知識
- 税金の知識
- 申請用紙の書き方 etc…
……覚えないといけないことはたくさんあります。
また、担当者から振られる仕事によっては、自分で調べて書類を作成したり、役所などに直接確認して業務を行うこともあります。
そのため、内勤業務といえど「ある程度自分で勉強する努力」が必要になります。
税理士事務所の1年の流れ
1年の業務の流れをお話します。
自分のライフスタイルと合うか、参考にしてみてください。
11月中旬~1月末(繁忙期開始)
- 年末調整、源泉所得税の納付(半年納付)
- 給与支払報告書の提出
- 法定調書の提出
- 償却資産申告書の提出
残業が多くなり始めます。
2月前半~3月末(繁忙期)
- 確定申告
担当件数によりますが、間違いなく残業は発生します。(会計事務所によっては、日をまたぐことも…)
4月前半~5月末(繁忙期)
- 3月決算
1年を通して3月決算の会社が1番多いため、5月はかなり忙しくなります。
6月~7月
- 労働保険料申告書の提出、納付
- 算定基礎届の提出
- 源泉所得税の納付(半年納付)
担当件数によっては、若干バタつきます。
8月~10月、11月中旬
特に主だったイベントはなし
その事務所によって若干のズレはありますが、だいたい12月頃~5月末頃が繁忙期となります。
6月以降は、そこまで残業せずに帰れる日の方が多い印象です。

私は残業しても、最長で22時半でした☺
こればかりは本当に事務所次第ですが、人に恵まれれば、あまり遅くならないうちに帰してもらえることの方が多いと思います。
税理士事務所で働くのにあった方がいい資格
私が実際に取得しておいてよかったと思うもの、そして新人さんに勉強してきてほしいと思うことは、圧倒的に
簿記 です。
それも、ただ検定を取得するだけではなく、最低限の仕訳は自分でできるようになっていたいですね。
というのも、いくら未経験で入所したとは言え、仕訳の知識がないと仕事にならないからです。
私が未経験で入所したとき、同期でもう一人未経験の方が入所していました。
その方は「簿記の資格」はありましたが、何年も前に取得しており、「簿記の知識」はほぼ忘れていたようです。
一方私は2か月ほど前に取得したばかり。
勉強したてなので、すぐに仕事に活かすことができ、その方との業務スピードにかなりの差ができてしまいました。
結局その方は、入所数か月で退職。
私だけが残ることになってしまいました。

実際にあった話です。ちょっと切なかった…
また、教える側に立ったこともあるのでわかるのですが、簿記の知識があるのとないのとでは理解力にかなりの差があります。
ということで、もし「簿記はあまりよくわからないけど会計事務所への転職を考えている」という方がいましたら、ぜひ
「簿記3級(できれば2級)」の取得
を目指してみてください!
(余談ですが、「独学で勉強して資格を取得する」と、この人は自分で勉強する力がある→入社後もしっかり勉強して戦力になってくれるだろう、と思ってもらえることがあります。)

簿記は本当に勉強しておいてよかったです!
まとめ
- 勉強が苦手なら向いていません
- 担当者と補助者、勤務形態を確認しよう
- 1年のうち半年は繁忙期だということを覚えておこう
- 最低限、簿記の資格は取得しておこう
正直、個人的に税理士事務所への転職はあまりおすすめしないのですが……それでも転職を考えているのであれば、特化型の転職エージェントを利用をおすすめします。
一般企業がピンキリなように、一口に税理士事務所と言っても「大手・個人」「残業多め・少なめ」などこれまたピンキリだからです。
また不安なことがあれば『そこに特化したエージェント』に相談できるので、安心感も変わります。
おすすめはMS-Japan。
こちらは管理部門や士業の転職に特化したエージェントなので、他のエージェントと並行して登録しておくのがおすすめです。
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それでは、皆さんの転職がうまくいくことを願っています。
以上です!